スキアエノクロミス・フライエリー
学名: Sciaenochromis fryeri
通称: エレクトリックブルー(Electric Blue),H.アーリー(Haplochromis ahli)
原産地: アフリカ マラウィ湖
体長: 10-20cm
水質: pH: 7.8 - 8.6 / 水温: 25-28℃ / 硬度: hard
繁殖: 容易
マラウィ湖に生息する肉食系の中型魚。かつては "ハプロクロミス・アーリー(Haplochromis ahli)" という旧い学名で呼ばれていましたが,誤用であることが判明し,現在はS.フライエリーと呼ばれるようになりました。しかし,アーリーという名前の方が広く知られていることもあり今でも多くの販売店ではH.アーリーの名称で売られていることが多いようです。
オスは成長すると体色が金属光沢を帯びたようなメタリックブルーになり数多くいる青系のアフリカンシクリッドの中でも際立って派手な色合いになります。一方メスは成長しても幼魚の頃と同じ地味な茶褐色のままなので成魚の雌雄判別は容易ですが,オスが発色を開始するまでは確実に見分けるのは難しいです(背ビレのラインなどでだいたい見分けることは可能)。オスの体色は生後半年から8ヶ月前後,体長が5cmを超えた辺りで青くなり始めますが個体差が大きくなかなか発色しないものやこれより早く青く色づき始めるものもいます。他のアフリカンシクリッド同様,同種の中で最も強いオスが最初に色づき始めます。色合いはその個体の気分や水槽内での力関係に左右されるところが大きいためオスなのに何年も発色しないこともあり得ます。他のオスと争ったり,成熟したメスが居るとより鮮明な色合いになり,逆にメスやライバルがいなかったり,他の魚に打ち負かされているようなオスだとくすんだ色合いになります。
フライエリーはマラウィ湖全体に分布していますが,北部産と南部産ではいくつかの違いがあります。南部産のものは口から背ビレにかけて白い模様が入るのが特徴です。その他,背ビレ,尻ビレ,尾ヒレの色合いにも違いが表れてきます。